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逆さから見た世界は
「たまにさ、今生きてるのが夢なんじゃないかって思うんだけど、これどう思う?」
「唐突的になんですか貴方は」
「うん、つまりさ、君と喋るのとか今俺が見てる景色とか、してる行動全てが夢なんだよ。起きたら自分は変な機械の中にいて『ああ良い夢だった!』なんて言うのさ。よく頬抓って痛かったら夢じゃない、とか言うけど、そう言うの全部含めて実は夢で、本当の俺は変な機械の中でグースカピー…と寝てるわけ!」
「はあ…、で?」
「『で?』じゃなくて、それについて君はどう思うかって聞いてんだけど」
「まず僕は鉄棒に足掛けてぶら下がってる状態で何言い出すんですか、と思いました」
「俺の頭は血が上る程回転が増す高性能な頭だよ」
「あり得ないと思いますがそう言う事にしておきます」
「でも、夢にするには実にこの世界は惜しいよね」
「?何でですか?」
「夕暮れに見る夕焼け、夜空に流れる流星群、雨上がりの虹!素晴らしい程の景色!自然にできたモノの持つ美しさと言うやつなのかな、そう言うのが勿体ない!」
「まあ言われてみればそうですね」
「ちなみに此所からだと女子の下着がギリギリ見えそう。それもまた夢と言うには惜しいよな」
「変態ですか貴方は」
(おえぷ。頭がくらくらしてきた…)
(自業自得、です)
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