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痛みの塔
風の音がビュウビュウと吹く。地道に積み上げた箱がグラリと傾きかける。
「ちくしょう」
まだだ。
まだたりない。
痛みだけじゃない、苦しみも辛さも全部混ぜないと。
強く、高く、しっかりと。
空はまだ遠い。
鳥にさえ手が届かない。
人は蟻の様に小さく見えるが、空に限界は無い。
「嫌だ、まだ駄目だ」
誰かに気付いて欲しい、それ一心で。
彼は、箱を詰み続ける。
BUMP/ハンマーソング
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