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「…………はぁ?」
何言ってるんだこいつは。今、君と付き合いたいのは嵐山ねこのはずなのだが。
何故僕が、放課後鮫口絆に付き合わなくてはならないんだろう。
ちょっと待て、と言おうとしたら先手を取られた。
「異議は受け付けません、貴方は私を起こしたのだから。そのくらいは了承してもらえますよね。それでは私は寝ます。今度こそ起こさないで下さい」
言うだけ言って、鮫口絆は綺麗な顔をこちらとは逆方向へ向けて寝る体勢に入ってしまった。
午後の授業が始まるまで後十五分。授業中は寝ない主義な僕は、自分の席に戻ってその十五分を寝ることに使うことにした。
「第三十三回、俺の完璧な作戦はどうなった会議~、イェーイ」
こんな元気のないイェーイ始めて聞いたよ。隣の席には傷心した顔のねこ。結局寝ることは出来そうにない。眠いのに、馬鹿ねこめ。
「作戦もなにも、お前がヘタレだっただけじゃないか。僕を巻き込むな」
「いーや、説明してもらうぞ、鮫口絆が起こされたというのに、その張本人がこうして生きているはずがない」
生きているはずがないとか言われちゃったよ。
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