ほんのり色づく。

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「探してたんだ。今、友達の電話借りて鳴らして。あ~良かった。ありがとな。」 「ありがとうって別に。アタシは何もしてないし。」 「何言ってんだよ!川原がいるから鳴らしたんだぜ。」 「えっ?」 「誰かいなきゃ鳴らしても意味ないじゃん。」 「そうだけど。別にあたしじゃなくても。」 「いっつも川原がそこにいるの知ってたから。下から見てね。」 校庭を見るとサッカー部が練習をしてる。 あぁ。そうか。彼はサッカー部だった。 「練習はいいの?」 「やば。行かないと。まじサンキューな。」 「だから。アタシは別に・・」 「あぁ。そうだ。俺、言わなきゃいけないことがあったんだ。」 「何?」 「俺、お前が好きなんだわ。じゃっ!」
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