ほんのり色づく。

4/4
前へ
/55ページ
次へ
「・・・はっ?」 息を止めていたことに気付いて深呼吸をする。 やっと言葉が出たときには彼はもう教室にはいなかった。 今何て言った? 好きって・・・・何? 「瑠来!お待たせ。帰ろう?」 「えっ?あぁ。うん。帰る。」 「どうしたの?何かあったの?」 「ううん。別に。基李ちゃんは?」 「昇降口で待ってるわ。」 なんだか分からない気持ちに襲われて怖かったけど。 2人にこの気持ちがバレることの方が怖かった。 これは、きっと許されていない気持ちだから。持ってはいけないモノだから。 だから。 だから私はしっかり鍵をかけた。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加