封じられる光。

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「おはよう瑠来(るき)ちゃん。」 「おはよう。柚菜ちゃん。」 朝ごはんを完璧に作ってくれたのが川原 柚菜(18)。川原家の長女で学校1の秀才。生徒会長も務めていて、すごく美人なの。お料理やお裁縫も得意だから、仕事で忙しいお母さんの代わりみたいな存在なんだ。 「早く食べようぜっ!遅刻しちゃうよ。」 「そうね。いただきましょう。」 「「「いただきます。」」」 この完璧な2人の姉を持つ私が川原 瑠来(16)。不器用で、基李ちゃんに“なまこ”と呼ばれるほど鈍くさい。 好きなことといえば本を読むことくらい。 きっと教室の隅にいる害も利益もないような存在。 それがアタシ。 それでも小さな時から苦労はしたことない。 だって、お姉ちゃんが助けてくれるから。
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