封じられる光。

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いつもお姉ちゃんたちは私の教室までついてくる。 「もう。ここでいいよ。予令鳴っちゃうよ?」 「じゃ行くけど。なんかあったら言うんだぞ。」 「そうよ瑠来ちゃん。何か心配事があったらすぐに言ってね。」 「うん。分かってるよ。ありがとう。」 「「じゃあね。」」 お姉ちゃんたちは、くるっときびすを返すと颯爽と廊下を歩いていった。 「毎朝大騒ぎね。」 「あっ芹果(せりか)ちゃん。おはよう。」 「瑠来も大変ねぇ。毎朝皆の注目あびて。帰りも一緒に帰るんでしょ?すごいシスコンじゃない?」 「そんなことないよ。2人はアタシの自慢だもん。」 「はぁ。瑠来は本当にいい子だよねぇ。」 「え~?そんなことないよ。」 そう。そんなことない。 だって、アタシは・・ 川原家唯一の落ちこぼれなんだよ。
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