証拠 ~飛竜~

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その日の放課後 「なぁ・・・」 龍崎が話しかけてきた。 「なんだ」 「ちょっとついてきてくれ」 「断る」 即答した。 「ほら、行くぞ」 「お、おい!!」 こいつ、即答したのにスルーしやがった! で、連れてこられたのは屋上で。 「おい龍崎、なんの用だ」 「まぁ見てなって」 そういうと、俺からすこし離れた位置に立ち、何かを呟き始めた。 「天を駆ける翼。魔を滅する力。我に示せ契約せし姿」 「・・・!」 龍崎が何かを呟き始めるとその足元が光り始めた。それは、円の中に描かれた竜の姿に見えた。 「小竜(シャオロン)!!」 「・・・!」 龍崎の呟きが途絶えると、その足元の光から翼を持った不思議なモノが現れた。 「なっ・・・?!」 それは竜だった。 背中に大きな翼を持ち 大きな口には鋭い牙を持ち 長い尻尾を持ち それはまるでマンガやなにかに載っているような 空想の生物だった。 俗に言う『飛竜』と呼ばれる類の竜だろう。 「ば・・・バカな・・・!!」
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