一章:暴君ハバネロ

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翠が突っ込んだ。 「ひとりかくれんぼ?何それ?1人でやる遊びじゃないの?」 違う…… 「ひとりかくれんぼ?」 詩織が、もきゅっと首を傾げる。 「ひとりかくれんぼ……それは降霊術、深夜に開始する呪い遊びの一種だ。霊を鬼にして自分は隠れる。そして、朝まで隠れる。見つかったら死ぬらしいけど、今まで死者はいない。」   俺が二人に説明した。翠は楽しそう、と呟き。 詩織は、後ろに後退りした。 その詩織の手を引っ張り 「よっしゃ、明日の夜にこの学校でひとりかくれんぼするぞぉ」 元気良く声を上げたのは翠だった。   「「もう少し静かに」」 四人が突っ込んだ。   「夜って、学校の警備員がいるんじゃないかな?」 と弱々しく詩織が言う 「大丈夫だから、この学校の警備員を誰だと思ってんの?俺の兄貴だぜ?」 確かに将の兄はこの学校の警備員って事を聞いた事ある。けど、許してくれるのか? 「まぁ兄貴の代からこの学校で、ひとりかくれんぼをしてるらしいし、何かあったら兄貴と兄貴の友達に頼めばOK」   はぁ何だかなぁ……   相変わらず喋らない匠 少々肩が震えてる詩織 ヤル気満々な翠 ちょっと面白がってる俺 そして、楽しみな顔の将   明日、起きる地獄の事は誰も感じる事が出来なかった。
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