一章:暴君ハバネロ

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詩織はクスッと笑って 「どうしたの猪狩君?」 …?俺は何をしてたんだ?   「それじゃあたしはこっちだから…」 T字路で俺に手を振って詩織は右に曲がる。 さっきまで抱き合って……俺はハッとした。 「うん、じゃあね」   妄想お疲れ様でした。   帰りながら 俺は、好きな人の事を考えていた。   ……あの自然な黒茶色でサラサラなストレートの髪、女子にしてはあまりにもガードの薄い天然娘。 皆に優しいし、誰にでもすぐに打ち解ける。 俺の恋の病は異常だよな。 詩織を好きな人は沢山いる。可愛いから凄くモテる。しかも、翠と一緒にいると尚更、 翠は詩織よりもモテる。学校の連中がとんでもない豚野郎ばっかりだからかもな。 翠と詩織は、小さな頃から仲が良かった。 翠とは、家が向かいだから詩織との仲は保証出来る。 あの凸凹コンビは永遠だろ。     そして、俺は家路に着き。       眠りに就いた………         時間は経つのが早い……     ――――………………   次の日の朝
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