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詩織はクスッと笑って
「どうしたの猪狩君?」
…?俺は何をしてたんだ?
「それじゃあたしはこっちだから…」
T字路で俺に手を振って詩織は右に曲がる。
さっきまで抱き合って……俺はハッとした。
「うん、じゃあね」
妄想お疲れ様でした。
帰りながら
俺は、好きな人の事を考えていた。
……あの自然な黒茶色でサラサラなストレートの髪、女子にしてはあまりにもガードの薄い天然娘。
皆に優しいし、誰にでもすぐに打ち解ける。
俺の恋の病は異常だよな。
詩織を好きな人は沢山いる。可愛いから凄くモテる。しかも、翠と一緒にいると尚更、
翠は詩織よりもモテる。学校の連中がとんでもない豚野郎ばっかりだからかもな。
翠と詩織は、小さな頃から仲が良かった。
翠とは、家が向かいだから詩織との仲は保証出来る。
あの凸凹コンビは永遠だろ。
そして、俺は家路に着き。
眠りに就いた………
時間は経つのが早い……
――――………………
次の日の朝
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