全貌

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『緊急連絡、緊急連絡、第一ポイントで自軍が苦戦している模様。直ちに急行してください』  軍で至急された多機能つき時計から無機質な声がながれる。重い腰をあげ、伸びをするが、だるさは取れない。  ここは新潟にある第三軍基地。でも、主に同盟国であるアメリカが駐屯している基地であり、新潟出身者は皆無だ。今の季節は春だが、外に出ても乾いた風邪しか吹かない。 「お、大佐、お出番ですかね?」  目の前にいるニヤニヤした顔の人物は黒木 耐努(くろき たいど)という。長い茶色がかった髪の毛で、身長は180後半と高め。階級は大尉で自分よりしただが、そんなことはお構いなしにいつもつるんでくる。 そういう俺の名前は御津 襲(みと しゅう)。階級は黒木の言ったとおり大佐で、身長は175センチで目つきが鋭い。年齢は21歳で、黒木と同じ年齢である。唯一の特徴は、生まれたときからの黄色い髪の毛。  そんな俺がなぜ21歳で大佐になれたのか、それはエネルギーの種類にある。
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