あるいは選択肢という名の可能性

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  俺は郷田にこってりとしぼられた後、教室に戻った。  教室に入ると、内はすっかり夏休みモードに突入していて、遊ぶ計画を立てている者がほとんどである。  授業を真面目に聞いている奴はほとんどいない。  授業の内容も夏の課題を渡すだけなので、教師も少々のお喋りには目をつぶっているようだ。 「鮎川あんた、また郷田に説教くらったの?懲りないわね~」  席に座ると、後ろから黒森響歌(くろもりきょうか)が話しかけてきた。 「うっさい。コッチだって好きでやってるんじゃないやい」  上半身を後ろに向けて答える。 「5日も連続してるから、てっきり郷田のことが好きなのかと思ったわ」 「んなわけあるか!」  なに言ってんだこいつは。 「ったく。…ひでぇ言われようだな。こっちはしぼられてテンションがた落ちなのに。凹んでる人間をからかって楽しいかよ」 「えぇ、楽しいわよ。それに鮎川は私の玩具なんだから、からかって遊ばないと損でしょ?」  なんだって?玩具?初耳だぞ?
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