Ⅰ.始まりの時

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真っ赤に染まる水晶を眺めて、満足気に語り始める女性。 「炎属性か中々の魔力だな。うん、今日はもう帰っていいぞ。書類は後で家に送るからな」 「すみません、ちょっと質問してもいいですか?」 「いいぞ、何でも聞けよ」 「魔力って何ですか?余り聞き慣れない単語なんで……」 「そうか15歳以下には魔法に関する知識を話すのは禁物だったな。魔力とは、魔法を放つ為の力の源だ。走る時に体力を使うだろ同じような物だ。使い過ぎれば倒れるし、休めば回復する、そんな物だ。しかし良かったな本当は授業でする内容なんだが予習できたな」 この面接官の女性が言うようにこの国セントラル王国では、15歳以下に魔法に関する知識を教える事は禁じている。魔法はその力の強大さ故に子供の成長に良くないらしいからだ。 「じゃあ炎属性ってのはどういう意味ですか?」 魔力の意味を理解し、次の質問に切り替えるカイト。魔法という彼にとって未知の力への興味からか、聞きたい事は尽きない。
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