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帰りにまた私たちは秋葉と合流した。
「あっ俺、トイレにいってくんねっ」
珞葉さんがいう。
「はいっ」
私は笑顔でいう。
そして秋葉と2人きりになった。
「おまえ…珞葉となんかあったのバレバレ~。顔ですぐわかるやつだな」
「どうでもいいでしょ?」
私は秋葉に背を向ける。
秋葉は話しやすくて楽しいけど、私は落ち着いていて、とにかく優しくて…そんな珞葉さんがやっぱり好きだって思っていた。
「ふぅ………ん」
「何よ。」
このあと秋葉は衝撃の言葉をいった。
「でも、珞葉ずっと好きなやついるよ?てかつきあってるやつ。」
「へ…………?」
何を言われたかと思った。
「それでも珞葉のこと好きで居続けるわけ……?」
私はそのことをきいてから他のことが全く頭に入らなかった。帰りも結局どうやって帰ったのか覚えていない。そりゃあ珞葉さんと話すこともできなかった頃は、宅急便やさんの彼女さんってすごいかわいい子なのかなぁとか考えてた。でも今珞葉さんと話せるようになって、サッカー見に行ったりして、少しは…望みあるのかな?なんて期待しちゃうじゃない?でも…彼女…いるのかぁ。珞葉さんみたいなカッコよくて優しい人に彼女がいないわけないと思いつつも、でもどこか期待してしまった私は悲しくもあり、恥ずかしくもあった。
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