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ピンポーン…。
「は………い」
ガチャっ
「風更ちゃん。はいお届けものです。」
いつもの優しい笑顔の珞葉さんをみて私は困ったように笑った。
「なんかあったの?」
「え…??」
「元気がないみたいだから。」
「いえ……別に」
私は目をそらしながらいった。
「そっか…。じゃあそんな風更ちゃんにはこれをあげましょう。」
「え?」
「はい。どうぞ。」
珞葉さんが私の手になにかをのせた。
「うわぁ……」
私の手にかわいいピアスが転がった。
「風更ちゃんピアスの穴あけてたんだね。それでこの前買い物してたら、すげぇ風更ちゃんに似合うなぁ~って思って。」
恥ずかしそうに珞葉さんが笑う。
「どうですか…?」
私は早速つけてみる。
「うん…似合ってる。」
「ありがとうございます。」
私はうれしくなってしまう。さっきまですごく落ち込んでたのにさっきとは全然違う気持ちになる。私は秋葉のいったことなんて信じないと思った。こんなに私を気にかけてくれる珞葉さんだもの。なんかの間違いだと思い込むことにした。
「じゃあね。」
「はい……。」
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