october fall-en leaves

30/38
前へ
/38ページ
次へ
珞葉さんにあんなことをいってしまった。もちろん今まで私がずっと思っていたことだ。本当は言いたくてたまらなかったことばかりだ。でも珞葉さんが好きだったから言いたくなかったんだ。こんなこと思いたくなかったんだ…。 「うっ……ううっ……」 そんな時、電話がかかってきた。 「風更!?おいっ」 「うっ……うわぁぁぁぁ…あきはぁ~~~っ……うわぁぁん~~」 私は電話の横で大声で泣いた。秋葉の声を聞いてさらに泣けてしまったのはなぜだろう……… 「風更!?」 秋葉が走ってやってきた。 「うっ…ぁ……あきはぁ……」 私は秋葉をみてまた泣いてしまう。 「だからさぁ~珞葉じゃなくて俺にしとけったのに。」 「う~っ………っ」 その日は秋葉はただ私のそばにいてくれて、何もせずに家まで送ってくれた。秋葉の優しさが嬉しかった…。これなら珞葉さんのこと忘れられるかな…とまで思った。でもそんなことを考えていたらまた悲しくなって涙が溢れた…。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加