october fall-en leaves

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私はいろいろと思い返した。 考えたら私は今日秋葉と同じ部屋で寝るんだ。寝る………私は本当に秋葉と一緒に寝れるの?でも私はいいともダメだとも思えなかった。あんなに私を好きだっていってくれてるのに。私が泣いているときに秋葉なりになぐさめようとしてくれた。秋葉はとっても優しいし。秋葉のおかげでいっぱい楽しいこと見つけたよ。そんな秋葉を私は拒むことができるのだろうか。結局何も決められぬまま私は旅館の廊下をぼぉっと歩いていた。そのとき遠くから声が聞こえた。 「パパ~お誕生日おめでとう!」 「お~ありがとう。」 たぶんこの旅館の支配人だと思うのだけれど、パパと呼ばれた人が子供たちの頭をなでていた。そのときその場にいた奥さんが私に気付いた。 「すみません~うるさくしちゃって。」 「あっいえ。楽しそうですね。」 「今日夫の誕生日でしてね……。子供たちもパパのお仕事終わるまで寝ないってきかなくて。」 奥さんは笑っていった。 「なんかいいですね……」 私はしみじみと言った。そのあと奥さんはいった。 「私ね…最近思うの。愛する夫と子供と…一緒にいられてとっても幸せなんだなって。かけがえのない人にありがとうとかおめでとうとか。いつも使う言葉でもいいの。おはようとかいってきますとか。そういう言葉を毎日いえることとっても感謝してる。毎日みんなにありがとうっていっちゃいたいくらい。」 奥さんは笑って言った。 「なんか…いいですね。」 私は笑っていった。 「あなたには…ありがとうとかおめでとうとか。そういう言葉言ってあげたい人っている?」 「え…………?えっあ……」 私は口ごもってしまった。誰にいってあげたいのかわからなかったんだ。 そんな私をみて奥さんは笑って、 「なんか悩んでるのね。みんな若いうちはそうだわ。大丈夫よ。すぐにわかる。あなたが今何かいいたいって思ったとき誰が頭に浮かんだの?」
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