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こっちの高校には太鼓の部は無かった。太鼓は好きだがわざわざ部を立ち上げる程でもない。むしろ新しい事を始めたいという希望の方が大きかった。
「そうね。うちの高校では確か三つバンドがあったと思う。その中で自分に合うのを選ぶといいんじゃない?」
「だな」懐兄が鮪を頬張りながら頷く。
陽も頷いて海老に手をのばした。楽しそうな高校生活が始まる予感を陽は感じた。
二日後、軽音部に見学に行くと、よほど勧誘講演が好評だったのだろう、見学に来た新入生が部室後ろにひしめき合っていた。
防音のため旧校舎の一部屋を使って部室は作られていた。
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