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池田屋へと集まった吉田達は予定よりも遅い桂を秋徒に呼びにいかせ、これからの事について議論していた。
「ここで計画を無駄にするわけ
にはいかない!!!それは宮
部だってわかっているだろう
!」
「確かにそうだが…今下手に動
いても壬生浪に足元をすくわ
れるだけじゃないのか!」
吉田と宮部の討論に口を挟めずにいる周りの浪士はどうしたものかと悩んでいた。一刻も早く秋徒が桂を連れて戻ってくるのを期待していたが、それが叶う事はないだろう。
その頃新選組は会津の重い腰を上げるのを待たずに四国屋、池田屋へと向かっていた。秋徒は丁度長州藩邸へとつき、桂と共に池田屋へと向かっていた。
二人が到着するよりも早く新選組は池田屋に着いていた。
「御用改めである!」
ダンダラ模様の羽織りが見えた瞬間店主の顔色が真っ青になり、二階に向かって叫んだ。
「旦那はん!!新選組や!!逃
げとくれやす!」
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