血の雨

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     雪が惚れた男、沖田総司。何故雪はあいつに惹かれたのか。一緒にいてわかったのは秋徒の抱える闇に近い物を沖田も知っている様に感じた。 秋徒の闇の先に知りたい物を沖田は持っているのだろう。 だが、そんな事を安々と秋徒にわからせるわけにはいかない。互いに誤解したまま、殺し合いそのあとで気づく絶望に染まった瞳。 あの瞳を見るまでは我慢するしかない。 どっちが死のうがどちらかが絶望に浸るのは言うまでもない。 だがもっと、もっと雪を奈落の底に落とすものはないか…それを想像するだけで疼きがとまらなくなる。  
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