可思議

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その細目で私を見つめ 「いらっしゃい」 と一言だけつぶやいた 丸太の家を揺らすほど強かった風が 少しおさまり、煖炉がパチパチッと 静かに弾けている 「聞いていた話とは違ってお若い。」 「あら、時の流れは高さで変わるって 途中で気付いていませんでした?」 ……? それよりも私は他に聞きたいことがある 「持ってきた物を買ってくれると 聞いてきたのだが」 風は強くなりドアを揺らすと 体がぶるるっと震える 私の寒そうな顔を覗いて女性は言った 「私が必要だと思う物ならばなんでも。 まず…お掛になったら?」
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