悠 part1

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「おい!お前誰だ!何しに来た!」 悠がそう問うと男は、 「・・・・・・」 無言でこちらに目を向けた。 近くで見ると、顔は蒼白で目も血走っていた。 明らかに正常ではない。 男が腕を上げた。 その腕の先にいつの間にか小さなコガネムシが止まっていた。 だが、普段見ているコガネムシは八本も脚は無い。 「何の用だと聞いているん・・・!」 悠がそう言っている間にコガネムシは膨張するように大きくなり、車程の大きさになった。 「!!!」 悠が驚きどうしようかと思っていると。 側頭部に衝撃 5メートル程吹き飛び孤児院の壁に激突。 コガネムシが前脚を振り抜いたのだ。 異変に気づいた子供達が悲鳴を上げた。 男が孤児院の方に歩いていった。 「!!・・・待・・・・・て・・・・・・・」 悠は追いかけようと歩こうとしたが歩けず、這おうともしたが動けず、もがいている内に意識が 途切れた・・・・・
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