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「おい!お前誰だ!何しに来た!」
悠がそう問うと男は、
「・・・・・・」
無言でこちらに目を向けた。
近くで見ると、顔は蒼白で目も血走っていた。
明らかに正常ではない。
男が腕を上げた。
その腕の先にいつの間にか小さなコガネムシが止まっていた。
だが、普段見ているコガネムシは八本も脚は無い。
「何の用だと聞いているん・・・!」
悠がそう言っている間にコガネムシは膨張するように大きくなり、車程の大きさになった。
「!!!」
悠が驚きどうしようかと思っていると。
側頭部に衝撃
5メートル程吹き飛び孤児院の壁に激突。
コガネムシが前脚を振り抜いたのだ。
異変に気づいた子供達が悲鳴を上げた。
男が孤児院の方に歩いていった。
「!!・・・待・・・・・て・・・・・・・」
悠は追いかけようと歩こうとしたが歩けず、這おうともしたが動けず、もがいている内に意識が
途切れた・・・・・
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