社会の厳しさ

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小綺麗な感じの喫茶店に入る店はそれほど広くはないが、飾りつけなどがすごく凝ってあるように思える。客は女性客が大半を占めている。辺りを見回し、見知った顔を見つける。 「遅いやん~」 「遅くなりましたぁ」椅子に腰かけて座る。 「何頼む?」メニューを渡され、メニューに目を通す。「僕は、ハンバーグカレードリアにします」 「ハンバーグカレードリアかぁ~それっておいしいん?」 「人によりますよ。僕は、好きですね」 「じゃあ、私も一緒ので」店員を呼び注文をする。 しばし沈黙。 (何を話したらいいんだろう~)頭が真っ白になり、何を話したらいいか解らない。時間だけがたっていく。気がつくと。目の前に湯気が上がったハンバーグカレードリアが置かれていた。「美味しいね」森本さんが食べながら話しかけてくる。僕は、相づちをしながら黙々と食べる。先に食べ終わった森本さんがニヤニヤしながら「美味しい?ウ○コ」僕は、普通に美味しいです。カレードリアと答え、森本さんこそどうですか?と尋ねる。「美味しかったよ」と答えた瞬間。「初めて聞きました。う○こを食べた事があるんですね」といい返すと。笑いながら。「食べた事あるわけないやん」とたあいのない小学生レベルの会話で盛り上がっていく。 気がつくと閉店間近になり、店を出て、少し談笑をしたのちに別れて家路につく。
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