同期

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3ヶ月が過ぎた頃。ようやく仕事にもなれ、他の職員とも話せるようになった。「伊達くん!入浴介助変わってもらっていい?」 「いいですよ。着衣・着脱介助より楽だし。」 森本さんと、入れ替わる。入浴介助は、熱気の中での介助であるから凄く汗がでる。水分をキチンととらないと脱水になってしまう。 入浴介助が終わり。服を着替え自販機でジュースを買う。 「私は、gooがいいな」と森本さんが後ろに立っていた。 無言でgooを買い、森本さんに手渡す。 「えっマジで!いいの」 「いいよ。いつも世話になってるし」 「ありがとう~」と森本さんが言い。世間話をする。 「葵ちゃん~~」と若い看護士が駆け寄ってくる。最近パートで働きに来ている。看護士だ。 「ちょっと聞いてよ。葵ちゃん」と話をし始める。とこちらに気付き、笑顔で。「あっ私は、グングンね」と何故か、ジュースを買わされる。 (この人、綺麗だなぁ)とつい見とれてしまうほどにである。これが、初めて彼女(門脇りえ)と出会った時であった。 それから、仕事で関わる事もあった。 彼女は、仕事もよくでき、人あたりが良かったようであったが。黒い噂が流れ始める……。 門脇りえが中西徹さんと不倫をしているという。噂が流れている。 この時から、伊達智也の運命の歯車が大きく動き出したのである。
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