社会の厳しさ

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「ホモの伊達くん」肩を叩かれる。振り向くと、門脇りえがいた。屈託のない笑顔で話しかけてくる。 「まさか土居くんとできとるとは」笑いながら言ってくる。 「そんな別けないでしょ」膨れっ面になりながら言う。 門脇りえが何か話しかけてくるが僕は、無視をする。 「伊達くん。ちょっと手伝って」森本さんが手招きをしている。 走って行く。退院された人の部屋の環境整備を手伝う。 「いやぁゴメンね。せっかく門脇さんと話してたのに」 「別にいいですよ」ベットを拭きながら答える。 「そういや伊達くんホモなん?」笑いながら言ってくる。皆が僕をホモだと思っている。 「だから、違いますよ」反論をする。 「わかってるよ」ニコニコ笑いながら答えられる。子猫のような笑顔で微笑んでいる。森本さんを見ていると、?顔で「なに?」小首を傾げて聞いてくる。 「何でもないですよ」ちょっと胸がドキドキした。女の子とまともに会話するのもよく考えれば中学校以来である。 考え事に耽っていると。 「そういえば、伊達くん。メルアド教えてよ。」 「いいですよ。けど、あまり僕、メールとかしませんよ」紙にメルアドを書き、手渡す。 仕事が終わり、帰宅後いつものように、シャワーを浴び、ゆっくりくつろいでいると、「♪ピロリロリロ~」携帯がなる。登録している人からのメールではない音である。緊張しながら携帯をとり、受信メールをみる。「皆で食べにいかへん?」という内容であった。 「いいですよ」とメールを送るが食べ会に仕事の人と行くのは初めてであり。私服を何を来ていけばいいか迷い。何着も服を出しては着替えてを繰り返す。 「変じゃないかなぁ」 時間がないので焦りながら準備をし出かける。
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