ようこそサブマリン・ホテルへ

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父親はテレビ画面から目を背けようとする息子に言った。 「こんなのはヤラセに決まってんだろ。なんなら本物を手に入れてきてやろうか」 優は首を横に振ったが、父親は見下すような笑みを見せるだけだった。 それからちょうど一週間後、父親は先に寝ていた優を起こし、ビデオを見せた。 ビデオはいきなり女性の局部を映した場面から始まり、いつもとは違いモザイクはかかっていなかった。 優は小さな悲鳴をあげたが、画面から目が離せなくなっていた。 しかし、男が四人くらいで女性をおさえつけているのを見て、画面から目をそらした。 ビデオの女性は悲鳴をあげている。 優は堪らずビデオの電源を切ろうとしたが、父親にそれを阻まれた。 「おい、おまえはこうゆうのは嫌いか」 相変わらず酒臭い息を吐きながらニヤつく父親は、優にとって恐怖の対象でしかなかった。 そこへ母親が起きてきた。 絶句する母親は、父親に対してわめき散らす。 すぐに優は自分の部屋へ走っていき、布団にもぐり込んだ。 その夜は自慰はしなかった。 ただ、テレビ画面で見た映像が脳裏をよぎり、優を脅えさせていた。
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