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突然横から声が聞こえたから顔を横に向けた……と、同時に靴の底にある皮の部分が雅の顔にクリーンヒット!
「ぎゃほぅ!!」
そのまま雅は道路に吹っ飛ばされた。
「ふぃ~危なかったな。大丈夫か?一年坊主」
危なかった?!
どの口がそんなこと言ってるの?!
女の子は顔が命なんだよ!それなのに、そんな重大な事もわからない殿方がこの世にいるっていうの?!
「……」
「お~い、無事か?」
雅を気遣かってか、その人は近づいて隣にしゃがんで顔を覗き込んで来た。
「おいってだいじょ……」
「大丈夫なわけないだろ?!どうしたら、か弱き女の子の顔なんて狙えるの?信じらんないっての?!どこ見てるわけ?ばっか野郎が!」
……………………………はっ?!
雅ったらつい……
キレたら男口調になっちゃうの、こればっかりは小さいときからだから直らなくて…………………あちゃ~きっとこの人怖がらせちゃったよぅ。
「……あ、なんだ佐江木か?」
なんだ?佐江木か?
あんた誰って話だよ?!
……じゃなくて、顔見なきゃ。
「……ん~どちら様?」
何だろう?短い髪で背が雅は159㌢だけどこの人は175㌢くらい?
見た事あるようなないような……
「おい、俺の事忘れたのか?同じクラスだろ?」
同じクラス……?
だって、雅は尚先輩くらいしか他の殿方なんて興味ないし。
「但野 義巳(たんの よしみ)だって」
「但野 義巳だって?」
「リピートすんな」
但野……義巳?
タンノ……ヨシミ?
ヨシミ?
……ヨシミ?……………………ヨシミ?……………………ヨシミ…………………………………………ヨッシー?
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