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……………緊張の瞬間………………………………
と、戸を開けねば…………そのときだった。
「もう卒業か……以外に早かったよな」
「そうだね」
あにゃにゃ?
雅より早く来た人がいたなんて……しかも、この声の主達は雅も知ってるお二人さん。
「早く来過ぎたな」
「大丈夫だよ、そのうち人が来るよ」
うん、入っちゃえ……
ガラガラガラ~
「あ~やっぱりコウちゃんだ!それにみーちゃんも!」
「げ!雅……」
「あ~雅ちゃんおはよう」
机に座っているいかにも可愛らしく、中学一年生に見られる小さな女の子(これでも今日卒業する先輩)が藤井 弭那穂(ふじい みなほ)……通称みーちゃんでその机の前の席で机の上に座っているみーちゃんより大体でかい殿方のが赤音 コウ(あかね こう)……通称もないか、コウちゃん。二人は雅に尚先輩を引き合わせてくれた日からの友達。で、家もご近所さんでもあるの。
「お二人さん、卒業おめでとうなのだ~」
とりあえず礼儀正しく挨拶をしとかないとね。
「ありがとう、雅ちゃん」
にこりと微笑むみーちゃん……この笑顔は天使なみに癒されるって。
「おい、なんでおまえがいるんだ?」
「いいじゃない~雅には雅でやることがあるんだもん」
コウちゃんたら、いかにも私の存在を否定するんだから!
「どぉせ、くだらない企みだろ?」
「くだらなくなんかないもん!雅は真剣なんだからね!」
「どうだか……」
「あ~今鼻で笑ったでしょ?!女の子に失礼だよ」
んもぅ!コウちゃんに迷惑かけたことないじゃない(たぶん)……ムカつく。
「雅ちゃん……まさか、冬居君?」
ギクッ!!な、なんでみーちゃんにバレるの?
「お前……まだ諦めてなかったのか?」
動揺してたのが二人にバレてしまった……
「良いじゃない。雅は尚先輩だけなんだから」
「まぁいいけど……」
「雅ちゃん、頑張ってね」
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