第一章

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「きっと近所の音が響いたんだよ。また聞こえたら俺が見に行ってやるから」 私の不安に気づいたのか、心配するな、と言うように私の頭を引き寄せる。 彼の肩に頬を寄せると、不安が少し薄らいだような気がした。 ふと顔を上げると、彼の優しい眼差し。 しばらくの間見つめ合っていると、背後でドアの開く音がした。 「ママ、パパ?」 突然の音に二人で振り向くと、そこには二階で寝ていたはずの真樹の姿。
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