序章

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深く降り積もった雪の中。 一つの足跡が道を作る。 向かう先はどこなのか、その足跡は真っ直ぐに伸びていた。 その先に立つ一人の女。 いつから歩き続けていたのか、肩には重い雪が積もっていた。 髪を振り乱し、赤い眼で見つめるは腕に抱きし我が子。 子は寒さに震える事なく、静かに瞼を閉じていた。
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