序章

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足跡の隣に、もう一つ目を引くものがあった。 純白の中に浮かぶ鮮明な赤。 真っ赤な血もまた、同じく道を作っていた。 雪の降る音と、女の足音。 それ以外に音を立てるものはなかった。   「許すものか…」 静寂を打ちきるように、女が呟く。
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