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「「「「キャーー!!」」」」
黄色い声が飛び交う中、高城海樹(タカシロカイキ)は見向きもせずグラウンドを走っていた。
『海樹ッ!』
そんな時自分の名前を呼ぶ声がし立ち止まると此方に向かって歩いてくる幼馴染みの寺嶋悠哉(テラジマユウヤ)が見えた。
「悠哉、何か用か?」
悠哉が来るのを見計らってそう言うと彼は不機嫌な顔を見せた
『何の用ってお前なぁ…。心配して来てやったんだろ!有り難く思えよな!!』
悪態をつきながらも彼は持ってきたスポーツドリンクを手渡した。
「サンキュッ!」
海樹は勢い良くスポーツドリンクを飲み出した。
『海樹、お前一体何時間走ってんだよ。試合近いからって水分補給もしないで1時間も走るなよな。』
「わりぃわりぃ。集中してたら忘れてたんだよ。」
『俺が居ないとお前すぐこれだもんな、全く。しっかりしろよな!』
「はいはい。」
『心がこもってねぇっての!』
悠哉がそう言うと海樹は肩に腕を回した。
「悪かったよ。帰りに何か食いに行こうぜ。奢ってやるから」
『…分かったよ。それで勘弁してやる。』
「サンキュッ!!じゃ~行こうぜ。」
『あぁ。』
またいつもと変わらない日が過ぎて行く。
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