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二度寝という完全遅刻パターンを奇跡的に回避したハジメは、示し合わせたようにサンタと登校していた。
まあ、同じ地域に住んでいるので有り得ない事ではないが。
「こういう日ってさ、男子はどんな顔してればいいのかな」
サンタがそわそわした様子で訊ねてきた。
ハジメは手を顎にあて、しばし考え答える。
「チョコが欲しいオーラを全開にすればいいんじゃないか」
「え、マジで。それ、どんな顔」
「今のお前の顔かな」
「本当に! じゃあ、このままでオッケーじゃん」
ハジメはその可哀想な友人から少し距離をとり、雪道の中を身を縮こまらせながら、足早に学校を目指した。
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