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「それはそれは、失礼致しました。
元気を損なってしまったお詫びといってはなんですが、ひとつ魔法をお見せしましょう」
ぺこりとお辞儀をして、お月様は帽子を高く上げました。
キラキラ
キラキラ
帽子から出てきたのは、たくさんのお星様。
茨姫は目を大きくしました。
こんな『魔法』は、お城にいる魔法使いにも見せてもらったことはありません。
お月様がにっこり笑って帽子を揺らすと、今度はお花がこぼれ落ちてきました。
赤や黄色、青に白。
ピンクに水色に紫にオレンジ。
キラキラ、ヒラヒラ、お星様とお花の洪水です。
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