不機嫌なお姫様

1/7
前へ
/7ページ
次へ

不機嫌なお姫様

 銀色に輝くお月様は、今夜も街を見守っていました。  人々が寝静まった街は少し退屈で、けれど妙に楽しくて、お月様はご機嫌です。  鼻唄混じりに街を練り歩くお月様。だけど残念。お月様はちょっと音痴です。 「煩いわね」  不機嫌な声が下から聞こえ見下ろすと、お城の窓から顔を出しているお姫様がいました。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加