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「っくっそがあぁ!!」
“そんなに見せてぇなら見てやるよ!!”
このまま繰り返してたまるか!!と、翔は意を決しベットへ近づき、布団を剥ぎ取った。しかし、
「…あれ? 何もねぇ?」
ベットの上は空だった。
当然といえばそれまでだが、翔は確かに違和感を感じていた。布団も戻した覚えはなかった。
「っかしいな。近くに狐でもいんのか?」
言いながら、んなわけあるかと自分に突っ込んでみた。
きっとあれがリアル過ぎたからまだ寝ぼけが混ざっていたんだろ。もしくはビビりになってるかだな。
そう思うと馬鹿らしいとしかいいようがなかった。
ふと時計に目をやるとやっと4時を回ったところだった。
「半端だな。まぁいいや。寝よ」
再びベットに戻った。
翔は仰向けで寝るので必ず天井を見る形になる。寝てから翔は固まった。
天井にそれがいた。
這ってきたかのように天井にへばりついている。そのまま頭をダラリ垂らした。
「…………」
天井にへばりついていたそれと目があった。
―ニヤッ―
それが笑った。
笑いながら翔の方へ降りてきた。また翔は動けなくなった。
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