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「お前ら…。覚悟しろやあっ!!」
2人の態度に腹を立てた柄の悪い輩が、雄叫びをあげながら向かってきた。
「仕方ないな」
「だな。やるか」
翔と隼人は柄の悪い輩と向き合い軽くストレッチをして構えた。
―バキッ―
―ドカッ―
―ギャっ!!―
―……。―
―数分後―
「くっ…」
柄の悪い輩はバタッとうつ伏せに倒れた。
翔と隼人は涼しそうな顔で床に転がる輩を見下ろしていた。
放課後の喧嘩。翔と隼人にとってはよくあることだ。相手はだいたい同じである。
「飽きねえ奴らだな」
制服の埃を払いながら翔は言った。
「全くだ」
隼人は興味なしと言わんばかりに入り口のドアに手を掛けた。
そのまま翔と隼人は屋上を後にした。
2人が去った屋上には乾いた風が吹いていた。
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