映し出されたモノ

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「待てっ!! …っまたか」 翔はまた同じ夢に起こされた。 「これで何回目だよ?」 いつまで続くんだ?と翔は思った。 枕元の時計を掴み時間を見た。時計は4時を指していた。因みに寝付いた時刻は0時を回っていた。 「はぁ…。水でも飲むか」 苛々感があったので水でも飲んで落ち着こうと翔は思った。 一息つきベットから出ると流しへ向かった。 逆さまに立てかけられたコップを取り水道の蛇口を捻る。ザーッと水が勢いよく流れ出ていた。 「ふぅ…」 翔はコップを握りしめたまま、じっと流れ出る水を見つめていた。 「…水…」 ぼそりと呟くとコップを握った。手の違和感でコップを持っていたことを思い出し水を注いだ。 一杯になり水道を止めた。 コップに注がれた水を見ると喉の渇きを覚えた。一気に飲み干そうとコップに口を付けた。 しかし、水が口の中へ入った瞬間、水とは違う味がした。 「っ!? ぶはっ!」 予想外のことに思わず水を吐き出した。少しむせた。 「うげっ、なん…っ!? う、うわぁっ!!」 水がいつの間にか赤い液体に変わっていた。飲んだ時には鉄の味が混ざっていた。 翔は思わずコップを流しへ投げつけていた。 コップが割れ流しに赤い液体が飛び散ると思った。
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