俺って主人公だよね?

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「太郎さん、隣街のパチンコ屋が新台入れましたよ・・・ 太郎さんの好きなエヴァンの新しい奴です」 「マヂか? よしよし・・・ お前には後で焼きそばパンを買ってやろう」 「ありがたき幸せ・・・ では、仕事行ってきまーす!!」 「おう! 気をつけてな!!」 今時焼きそばパンでつられるのは あいつぐらいだろうなぁ・・・ 俺がソワソワしていると、 ラッキーガールが近付いてきた。 「太郎、あんた今日は私と仕事するわよ」 「なんでだよ? 俺は俺の仕事があるんだよ!」 「そうはさせないわよ・・・ また仕事サボろうとしてるでしょ?」 「・・・なんの事だ?」 こいつ・・・ なんで知ってるんだ・・・ 俺は周りを見渡したが、 誰も俺と目を合わさない。 そうか・・・ 皆がユダか・・・ くそっ! 「ほら!行くわよ!!」 「いや、マヂで仕事なんだって・・・ ほら、これ」 「何これ? ・・・妖精の恋の悩み相談~? あんたバカじゃないの! こんなの10分あれば終わるわよ!!」 「10分て・・・ お前は鬼だな・・・ 兎に角、行ってくるからな。 んじゃ」 「ちょっと!」 ラッキーガールが追い掛けてこようとしたが、 俺は華麗に逃げた。 逃げ足だけは早いからな。 俺はそのまま愛車のカローラに乗り込み、 妖精の恋の相談を聞きに 車を走らせた。 30分ほど走った所で 問題の妖精がいる店に着く。
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