protect.1

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呼び出された。 放課後、裏庭に… 誰だよ、呼び出したやつは… 今、俺は非常に機嫌が悪かった。 これから妹の紗浬を保育園に迎えに行かないといけない。 時間が押してる。 イライラと待ち続けること、少し。 現れたのは…… 黒い髪をなびかせる、1人のクラスメートだった。 息を切らせているところを見ると、慌てていたんだろう。 「…ごめん、遅くなった…」 彼女の謝罪の言葉を、素直に聞き入れていた。 落ち着いた頃、彼女はにこやかな笑顔を向けて、 「あのね、好きなの」 猫を被ってそう言った。 じゃあ、俺もそれに応えよう。 「は?君、誰?」 本当は知ってる。 でも、一度も話したことなかったから、冗談言われたら冗談返すよ。 「一応、同じクラスなんだけど」 「へぇ、そうなんだ」 知らないフリをすると、彼女は俺にビシッと指を突きつけ、 「浅水颯希!こっちは告ってんのー!ちょっとは何か反応しなさいよ~!」 逆ギレをするクラスメート、駿河蓮華。 ってか、おもしろ! 俺、フルネームで呼ばれたの初めて。 こんな声を荒げるとこ初めて見た。 「ふぅん、それが素?じゃ、またね」 もうちょっと苛めてやりたいけど、迎え行かないといけないから駿河に背を向け歩き出す。
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