protect.1

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「浅水颯希!ぜったい好きって言わせてやる~!!」 そんな叫び声が聞こえてきた。 「ねぇ、蓮華、楽しい?」 少しその場にいると違う声が聞こえてくる。 「くぅちゃん!聞いてたでしょ!?あいつ、ムカつくー!」 なんかムカつかれてるし。 「だってねぇ、あんたの告白…愛が籠ってないわ。もっとこう、感情を込めて、ね?」 「え~?感情籠ってなかった?ってか、告白なんて初めてだし、感情とか言われてもわからん!」 ハァ~…… ため息をつき、俺は歩き出す。 正直、なんとも思ってないことくらいわかってた。 んなの聞いたら地味にヘコむ。 少しだけ、嬉しかったんだけどなぁ… 駿河は知らないみたいだけどさ、俺は1年の時から知ってるんだよ… 入学式の日、新入生代表で檀上に立った時から… 俺だけじゃない。 全学年の半分以上の男を虜にしたであろう、可愛すぎる女の子。 俺もそんな中の1人。 けど、ガードが堅いのかなんなのか、男と話しているところを見たことがなかった。 だからだろうか、あまり騒がれていることもなく駿河の周りは静かなもの。 少し、肩を落としたまま駅へと入った。 電車…1本逃したか… 次は20分後。 まぁ、少し遅れてもいっか。
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