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夏が過ぎる頃には、学校で僕に対してある噂が囁かれていた。あいつはカンニングしているらしい、テストの問題を事前に入手しているらしいなど、一つとしてまともなもはなかった。
最初のうちは放っておこうと思ったが、やがてそういうわけにもいかない状態になってきた。噂を聞いた人間たちが、それを本気で信じているのだ。流石にこのままにしておくわけにはいかない。
いったい誰がそんなことを言い触らしているのか、一人ずつ辿って調べていった。噂の発信源を調べるのは難しいことだと思っていたが、思いの外簡単に判明した。
その根底に潜んでいたのは、他ならぬ塚本だった。
僕は納得した。あの時のことから彼なりの推測を立てたのだろう。もちろんこれらは全て根も葉もない嘘だ。しかし、今や休み時間すら惜しんで勉強している生徒が何もしていない僕の姿を見れば、それを信じるのも無理はない。僕の行いがこの結果を生んだことに間違いはないのだ。
しかしかと言って放っておくわけにはいかない。仕方なく僕は噂をかき消すための証拠を作り上げることにした。
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