【幼き日の砂嵐】

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好きな事をして気を紛らわせ、知らぬ間に寝る夜や、   出て行く前に上手く寝ていたのか、 起きたらテレビがつけっぱなしで、   テレビの砂嵐が物凄く怖くて、気持ち悪くて、   呼んでも呼んでも誰も居なくて、 泣き叫んでいた夜もありました。   だんだん知恵がついてきたのか、 鍵を開け、出ていく母を裸足で必死で追いかけ、住宅の下まで行ったけど、 振り払われて、振り切って車に乗り込んでしまう母。       『いややぁっ!!怖いぃ!!置いて行かんといてぇっ!!お母さんとおりたいぃっ!!いややぁっ!!』   いくら泣き叫んでも、   行った車が引き返して来る事はなかったのです...。   そのまま何の意味もなく、公衆電話をいじくってからトボトボと帰った夜。   そのまま帰らず車の行った方向へと歩き、 道に迷い、補導された事もあった。   母が迎えに来るまで、 警察署でザラメ?のついたゼリーを貰ったのですが、 あまりのまずさにビックリした夜…。   寝ずに待って居た夜もありました。
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