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花が好きで
不思議と動物と気持ちが通じ合っていて
優しく気立てが良く
まるで甘い砂糖菓子のように
ふんわりとした存在で…
それでいて芯の強い彼女を
煉骨(当時は慎太郎という名)は心底惚れていた。
しかし生まれつき身体が弱く、
煉骨との一粒種を産んだ後現世を去ってしまった。
その後は息子の葵と共に各地を転々としたが…
東国の村で落ち武者達に襲われ
燃え盛る炎の中2人は散り散りになった。
まだ立つこともできぬ赤子の泣き声が
哀しく、哀しく響いた。
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