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詩織がすねていると、携帯がなっていることに気付いた。
「あ、優からのメールだあ。」
「え?優どしたのー?」
京が内容を聞いてきたので、詩織は優からのメールを読む。
「“なんか嫌な予感がするから、こっくりさん止めて!”だって…。」
「…。」
教室内は静かになり、段々寒気がしてきた。雨が降ってきたのだ。
「帰ってもらおっか…。」
京の言葉に全員が頷き、もう一度10円玉に指を乗せる。
そして優に教わった言葉を言った。
「こっくりさんこっくりさん、西の窓よりお帰り下さい。」
すると10円玉は動き出した。だが明らかにおかしいことが起こった。
「なんで!?」
「は!?止まれよっ!」
10円玉は“いいえ”と書いてある所をぐるぐる回って止まらない。
「いっ、嫌ぁっ!!」
詩織は恐くなり、10円玉から指を離してしまった。
「ちょっ、馬鹿!離しちゃだめだって言われただろう!」
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