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「一体何匹いるんだよ、このポンコツロボ」
戦闘機の持つ銃に比べれば、玩具のような拳銃を持つ二人の男、男の一人は黒革の長いコート姿、髪を綺麗に後ろに撫でつけ、その眼差しから放たれる光は、いくつもの戦場を駆け抜けた冷淡さがこもっていた。もう一人の男は、赤いジャケットに幾重にも銃弾を巻いている、これも、黒コートの男と同様にいくつもの戦場を駆け抜けてきたのだろう。
「3万ぐらいはいそうだな、ダイ」
黒コートの男は口を開いた。
「それはそれは……結構結構」
赤ジャケットの男は苦笑いを頬に浮かべて、唐突に大岩の影から飛び出した。
一斉に戦闘機の赤い目が男に向く、そして鳴り響く銃声、降り注ぐ鉛の嵐、奥の方から甲高い音を出しながら、あれはミサイルだろうか、赤ジャケットの男目掛けて飛んでくる。
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