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おい…
何が起こった?
ヤバイ、完全に混乱してる…
待て!
落ち着け…考えろ
………。
そうだ、俺は母さんに会いに行った。
それでどうした?
電車に乗った?
あぁ、乗った。
間違いなく自宅から一番最寄りの駅で降りた。
その後は?
…記憶がねぇ…?
やばくないか?
てかどこだよ?ここ…
四方を白い壁に囲まれた小さい個室に俺は居た。
ドアは…ねぇ?
どうなってんだ?
完全に混乱状態に陥った俺に更なる混乱を襲った。
白い壁の一つの一部が横にスライドし、壁の向こうから黒いスーツに身を包んだ…というより執事みたいな奴が一人現れた。
「あんた…誰?」
まぁ普通の人間ならこう聞くだろう、もちろん俺も普通だからこう聞いたわけで…。
「はい、執事の中村と申します」
白髭の老人はそう答えた…が、名前を聞いてる訳じゃない!というより自己紹介されても困る!
「そうじゃない、確かにそうなんだけど違うんだ!つまり…」
俺が言葉に詰まると、中村と名乗った執事はニコリと笑った。
「驚かれるのも無理はございません…ご説明はお嬢様から直々にして頂きますゆえ、ささっ、悠迩様こちらへ」
そう促され執事の後を言われるがままついていった。
ん?
なんでこの人俺の名前知ってるんだ?
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