第一章 ~非日常~

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白髭執事に連れられて、見知らぬ場所をただ歩いた。 赤い絨毯に高い天井そして長い廊下。 どこかの金持ちの屋敷だろう、俺には無縁の場所だな。 「こちらでございます」 そう言って執事は一際派手な扉を開けた。 「どうぞ、お入り下さい」 執事ってのはやっぱりこういう堅い口上なのか…と思いつつも、右も左も解らぬこの屋敷内では従う他ない…。 扉を潜ると、これまた派手というか豪華というか…とにかくアニメとかで見る金持ちみたいな部屋が広がっていた。 ホントに金持ちなんだな… 部屋の奥の方に童話に出てくる王様が座る椅子みたいな、これまた豪華な代物があった。 そして、そこに腰掛けている人物がいた。 どこぞの国の王様!とかいう現実離れした展開はない、ないのだが… そこには一人の女の子が座っていた。 歳は多分同い年くらいの可愛い女の子が…。 「待っていたぞ、悠迩。さぁ、式を挙げよう」 ……は?
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