1441人が本棚に入れています
本棚に追加
さて、中村の話を要約しよう。
まずこの女の子は、花菱財閥の御令嬢らしい。
花菱財閥といえば、日本だけではなく世界まで幅広く活動し、主にホテル経営などをしている日本を代表する大手企業の一つだ。 そういった世界に全く興味ない俺でさえ知っている程だ。
次にこの場所は、花菱家の屋敷ではなく、花菱のお嬢様、名を花菱 麻衣というこの女の子の所有物だそうだ。
まずここまでは理解できた、問題はこのあと…
俺をここに連れてきた理由、それはさっき麻衣お嬢様が言ったように、本当に結婚させるためらしい…。
何故こんなお金持ちのお嬢様が、父親と二人暮らしの貧乏高校生と結婚なんてするのかというと、実はしっかり理由があった。
まだ俺が幼く母親が生きていた頃、花菱家の社長、つまり麻衣の父親は重い病気を抱えていた。
入院をしていた時期もあったそうだ、そして出会ってしまった…
俺の母親と麻衣の父親は、互いに重い病気を抱えている身として意気投合してしまったという。
そして大事なのはこの後…
二人は互いの病気がどれほど重いか知っていた。知っていたからこそ自分がいなくなった時の事を心配していた。
そして約束してしまった…
最初のコメントを投稿しよう!