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高校三年の秋―― 「あんた靴、部屋に持って行ってどうすんの?」 「部屋に干すんだよ。」 「ここの方が暖かいしょ」 「いや、部屋が良いんだ。」 その夜は家出並に大胆な行動だったんだよ― 過保護な家庭で育った私には思い切ってたね。 ぴょん(ノ゚O゚)ノ 「さむっ!!」 っと窓から飛び降りてダッシュで車に飛び乗ったまでは快調。 運転席にいる怖そうなお兄さんが彼だった。 「命(みこと)君と啓介だよ😃」 その日、遊びに誘ってくれた女友達の舞ちゃんが後部座席から話かける。 「真実です、宜しくー・∀・」 なんて普通に挨拶したけど恐怖でいぱーい w はいっ 緊張の第一波。 何だろうな。 『遊んでますオーラ』を感じとってしまった😅 勝手な推測だけど💦 最初はカラオケで初めましてをしたわ。夜は明けて、今日はカラオケのみで解散。 ―私が最初に送ってって貰う順番だったんだけど予想外に窓が高くてね。 帰れないのよ。 「あの…上げてください💧」 「?良いよ」 怖い方のお兄さんが言ってくれた。後部座席では二人が笑顔で言う。 「ばぃばぁーい😃」 何と楽しそうな声だろうか。二人にしないでよ!と笑顔で訴えたのも空しく車を後にした。 無理矢理上げて貰って何とか生還✨ それからすぐにまた夜遊びがあって私達は集合したの。ピチピチの気分でさ、遊びに出掛けたのよ。 「絶対でーす❤」 恒例の王様ゲーム開催。 「重たいよ!!」 「無理だって!!」 「アハハハ😃」 「パンツッスカートが!」 「キャー♪」 私は舞ちゃんにおんぶされて車一周とか (実際にはズルズル引きずられてた、ごめんな😵) 馬鹿やって。 「みこと君と佳祐君、ちゅーね😃」 「俺達友達だよ⁉」 「王様の命令は絶対です」 本当にばかで。 でも楽しかったんだ。 「何する?」 「…´Д`」 それから夜中になると田舎だからお店閉まっちゃって。致し方なくラブホ二部屋借りて四人でお喋りしてた。血液型とかよくあるパターンね! まぁさ。 気が付いたら二人きりな訳。 はいっ 緊張の第二波。 (こんなにドキドキしてるのばれたら変に思われる;=;) 精一杯だった。 そして自分も彼も嫌いになった。 あいつらに話したら心配して怒って泣くんだろうな。 大切な仲間達の事を考えると…苦しくなったなぁ。 とか言ってる内に朝は来るんだよね…前回同様、窓から入れる様に上げて貰ってきっともう会うことないって感じたの。
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